2026年– date –
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小説
『菜食主義者』感想 | 深く深く暗く
正気じゃないと思った。でも、お前の言う「正気」とはなんだ、とふと反問したくもなった。 1篇目、『菜食主義者』。『夢を見てたの』。ある日見た悪夢を境に、ヨンヘは急に菜食主義者になった。それ以降彼女は徐々に変わっていく。夫や家族は、一方では彼... -
思想・評論
『史的システムとしての資本主義』感想 | 世界システムの現在地
資本主義は全世界でただ1つの実体である。それを「史的システムとしての資本主義」と名付けよう。 『世界システム論』でよく知られるウォーラーステインは、この宣言から分析を始める。 もちろん資本主義を歴史上唯一の実体と見るからには、その分析は、現... -
思想・評論
『闘うレヴィ・ストロース』感想 | 近代の外の豊かさ
レヴィ・ストロースは、構造を持ち出すことによって、いったい何と闘っていたのか。 この本は、レヴィ・ストロースの思想を解説する本ではない。むしろ、彼の思想の背景、闘争にこそ焦点を当てたものだった。 私にとって意外だったのは、彼が青年時代は社... -
小説
『センス・オブ・ワンダー』感想
この本を読み終わって、セミがまた鳴き始めた雨上がりの街を散歩した。通り過ぎた家からはシチューの香りがした。いつもは見落としていたことにふと気づく、ただの生活の断片。 『センス・オブ・ワンダー』には、小さなもの、忘れ去られたもの、命に対する... -
思想・評論
『現代社会の存立構造』感想 | 物象化から読み解く現代社会
真木悠介&大澤真幸の『現代社会の存立構造』は、私が高二の夏に読み始めて、何度も中断・リトライを経て、ようやく大学一年の夏に完読した本だ。何度も挫折しながらも読んだ甲斐のある、すごい本だった。前半の真木論文もさることながら、後半の大澤解説も... -
エッセイ
実存主義と構造主義の決定的差異について。
構造主義と実存主義の違いはたくさんある。自由意志を重んじるか否か、など。しかしそれらの教科書的説明は、昔からいまひとつしっくり来なかった。 たしかにそれは分かりやすい説明ではあるけど、例えばソシュールやレヴィ・ストロースが自由意志を認めて... -
エッセイ
意味はどこに行ったか。(20世紀意味論の変遷)
言葉は、対象を指す記号だと思っていた。しかし高校生のとき、どうもそうではないらしいと知った。「意味は差異である」。「意味は記号間の循環参照から生まれる」。自分の思考のフレームが揺らいだ。そして意味論、「どのようにして意味は成立するのか?... -
日誌
パステル画、最初の2ヶ月。 #描ろぐ
絵を描き始めたのは、大学に合格してからだった。高三のときに坂口恭平さんのパステル画を見てから、パステルをずっと描きたいと思ってた。 そして、レンブラント30色のソフトパステルを買った。紙はvifArt水彩紙を使っている。 今回は、そんな私の2ヶ月分... -
エッセイ
ディストピア序論: フーコーと自発的服従
ディストピア小説を読んだことはあるだろうか?『1984年』や『すばらしき新世界』などだ。そうして括られるディストピア小説には共通の弱点がある。無論、それは創作上の弱点だ。 まず、ディストピア小説は、小説たらんとして共通のプロットに従わざるをえ... -
考察
馬鹿共に対する民主主義の結論
バカを政治から排除することが、民主主義を守るための結論だという話。五月祭爆破予告を受けて。 考えたことの結論だけ書く。 右も左も、バカ共の自己欺瞞 「民主主義を守るには馬鹿を政治から排除することが必要」という逆説がある。正しい。それこそが民... -
絵画
1ヶ月で絵はどれほど上達するか、の記録
私は要領がいい。 受験期、パステル画を見るのにハマった。受験後、「ブルーピリオド」にハマった。時間はあった。だから絵を描こうと思った。 そこで考えた。絵はどれくらい練習したら、どれくらい上手くなるのだろうか? これは、身をもって、「1日1時間... -
写真
保護中: 五月祭
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ゲーム制作
「8番出口」のデザインが洗練されてるって話
はじめは、ただの間違い探しだと思ってた。 今、ゲームを作ってて強く感じる。8番出口のデザインはすごく洗練されていたんだな、と。 8番出口の構造の美しさについて語らせてほしい。 空間の設計 8番出口は、「異変を見つけたら引き返すこと」をルールとし... -
写真
淡い白昼夢 -箱庭 2026.04-
箱庭。2026年4月の記録使用したカメラ:PaperShoot。 はらり、春 美しい檻 海の方へ Milky way 池袋・足音・風景 追憶 一過性の夢 私の世界 -
思想・評論
「まなざしの地獄」×「引き裂かれた自己」感想 | 深層の孤独
演技は社会に欠かせない。演技それ自体は正常な反応である。 しかし、演技から抜け出せなくなってしまうのはなぜだろう。そのうちに「ほんとうの自分」が消えてしまったように感じられるのはなぜだろう。 今回読んだのは、『引き裂かれた自己』と『まなざ... -
映画
『関心領域』感想 | 無感動の倫理
『関心領域』を観た。ただ淡々と観ていた。けれどその無感動そのものが、この映画の倫理なのかもしれない。感情的消費と無関心について -
エッセイ
本と私の間 〜高校の終わりに〜
30565ページ、109冊。私が高校時代に読んだ本の量だ。1日30ページと考えれば大した量ではない。(ちなみにこれは読書メーターで数えた)。中学から読書好きだったのかというとそうでもなく、高校に入って何となく読み続けてたら、こだわりが形になった。私が... -
Category
思索
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写真
春。不完全なカメラを買う。
春だからカメラを買った。高校卒業祝い兼大学進学祝いだ。3万円。自腹だった。 Less is more:不完全さこそが欲望を生む 買ったのは「Paper Shoot」というカメラ。コンセプトは「Less is more」。最小限の機能だけを備えたカメラだ。 カメラ本体は1枚の基... -
学生生活
日比谷高校を振り返る 病みの1年目
今回から全三回にわたってわたしの高校生活の思い出を振り返ろうと思う。思い出も保存しないといつか忘れてしまうらしいから、自分のエピソードをただ淡々と書き連ねてみる。 今回はわたしの高校1年生のときの思い出だが、前半は暗い話が多いと思う。飛ば...
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